VOCALOID3メルリのデモソングを担当させていただきました2013-09-19 Thu 17:23
i-styleProjectさんから発売される予定のVOCALOID3 メルリ のデモソング担当させていただきました!
![]() 何かとVOCALOIDには初音ミクが発売された頃からご縁があって、私の人生の中ではVOCALOID製品のデモソングを担当するのは3製品目です。(2製品は何?と聞かれましても大人の事情によりここでは言えません。あしからず。今となっては世界中で大人気のみなさんもよくご存知の製品です。) 実はデモソングを作る際にサンプルの声を頂いていたのですが、言うまでもなく、それよりもずっと前にビジュアルがすでにあったので、お声がかかった時点でどんな曲にするかという構想はすでにありました。単なるデモソングであれば、すぐに作り上げてしまうところをあえて壮大で手間のかかるOrchestraにしてみんなを驚かせたいって思ったのです。民族調でOrchestraというと私の曲では「Rera」という曲がありますが、それの第2弾的なものにしたいなって。 褐色の肌に鋭い瞳、そして民族衣装を思わせる服のデザイン。メルリはまさにそういう世界観が似合いそうだと思いました。 しかし、やはりVOCALOIDのデモソング。VOCALOIDの歌声を聴かせるという役目を果たすべく、いきなり歌から入るなど工夫もしていますよ。 VOCALOIDの製品が出るたびにデモソングも数多く出ていますが、正直言うと最近のデモソングは声が聴きたいのに長々と聞かされるイントロにうんざりしてました。 私が一番最初に某VOCALOIDのデモを作った際は「あくまで声のデモ。イントロは1~2小節かいきなり歌から入るように。」とプロデューサーから指示がありましたが、今自分がデモを聴く側になると「なるほどな。」と思うようになりました。 VOCALOID DBの進捗状況がまだ初期段階ということですが、それでもこの段階でかなりクオリティが高いと思いました。もちろん私が素の声を聴いて子音がまだブラシュアップされてないみたいだなと感じる箇所がまだたくさんあったり、トライフォン(VOCALOID3から搭載された、よりなめらかに繋ぐための音素)が無いらしいですので、完成版はもっともっと良い物になっているはずです!期待大ですね~! 歌詞については、実はとても重いテーマです。 1番は21世紀になった今でも無くならない戦争について。 お互い求めるものがあり、それが正義だと信じて争うことになると思うのです。自分の立場からして相手側が悪だと思うものも、その相手側に回ると正義になる。 対立して戦争になれば、大切な家族をお互い失い、残るのは壊れた建物と遺体だけ。 そして、その犠牲の多くは子供が殆どです。 一体何が正義なのでしょうか。とても難しい問題です。 2番は日本でのいじめ問題や自殺問題について。 いじめによる自殺が大きなニュースになってからいじめ調査が各地で実施されましたが、中にはいじめの事実があってもその事は調査表に書くなと、教師から念を押されたというケースがあったそうですね。 大人たちは責任を逃れ、助けを求めても声が届かず最悪な結末となりました。 一方で「死ね」と言われ、一方では「生きろ」と言われ行き場を失った者はいったいどこへ向かえば良いのでしょうか。 公式の設定ではメルリの歌声は命を吸収する力を持っています。 メルリはラピスと敵対する闇のイメージがありますが、私はそんなことはないと思ってます。 その生命を吸収する力を悲しい命の力を吸収し、ラピスとともに世界を平和にする妖精たちだと思います。 その2人の歌声が世界中響き渡り、平和なって幸せになれるようにこの曲に願いを込め、ラテン語で正義を表し、ローマ神話の正義の女神の呼び名である「Justitia(ユースティティア)」(本来であれば「Jūstitia」と表記するべきですが、機種依存文字で楽曲表示が一部のサイト等でうまく表示されない恐れがあるためアルファベットの「u」を当てています。)と曲名を付けました。 発表の様子やデモソングはタイムシフトでご覧いただけます。(場合によっては公開が終了してしまう場合もあります。) 追記:動画単体でデモが公開されました! <動画として公開された部分のみの歌詞です> 私の歌声よ響け 宇宙(そら)の果てまで・・・ 荒れ狂う地の間に 硝煙漂う 子の亡骸 散らばる 忘れ去られた日々 誰のため 何のため 傷つけ合うか 乾ききったその瞳見つめて問う 右も左もわからない 彷徨うこの世界を 「 君思ふ正義はナニ?」 求めては消えてゆく 幻想(まぼろし)のように 残るは骸と破滅の記憶だけ 傷つけ合うためだけに生まれてきたのなら 歌声よ響け 悲劇よ美しく散れ また、Justitiaのラピスバージョンが新脱出ゲームアプリ、「ラピスと魔法のメルリ」に収録されることとなりました。こちらもチェックしてみてくださいね。 スポンサーサイト
|
| ホーム |
|